FC2ブログ


全件表示TopRSSAdmin
information
    ※韓国ドラマレビューブログ『若葉マークの韓国ドラマ日記』の別館になりました。それにともない「キリン」改め「マカ」でHNを統一いたします。
    ※お初の方は、まずカテゴリの『お断り&注意』をご一読ください

    ■1/7…
    대미CP更新しました。遅くなってゴメンなさい&今年もよろしくお願いします。

    ■この下に「創作BGM」として好きなK-POPを紹介しています。
    他サイトに飛びます。音量注意
    Sorry, Sorry Answer BY Super Junior
    ----------
    元の曲よりこっちが好き。今年は彼らの全員の名前を覚えることができるでしょうか:D


スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


-- : -- : -- | | page top↑
あいかわらず(3)
2009 / 12 / 13 ( Sun )
 誰もいないようで、ドアを何度叩いてみてもなんの返事もなかった。ミニョはしばらくドアの近くで右往左往したが、そのうち諦めて床に腰を下ろした。
 知らない場所でもない。そのうちに誰か戻ってくるだろう。それにしても兄がどういうつもりなのか、ちっとも分らなかった。いつも守ってくれる優しくて頼れる兄だが、行動が大胆すぎるきらいがある。それが時々人を食った態度だと誤解を受けることが昔からあった。
「皆に迷惑かけてなければいいけど…」
 つぶやいて、ふと思う。
 兄がメンバーに迷惑をかけたとしても、自分ほどではないだろう。特にテギョンにかけた迷惑の数々は今思い出しても、平身低頭謝りたくなるくらいに申し訳ない。トラックを追いかけさせたあげく、怪我をさせた。プールで助けてくれたのに、溺れさせた。一晩中看病してくれたこともあった。文句を言いながら、結局はいつも助けてくれた。
「ファン・テギョンssi、申し訳ありません」
 ミニョはまたつぶやいた。
 この間の電話も本当にいけなかったと思う。怪我を心配してくれてるのに、別の話を持ち出して彼を怒らせてしまった。早く謝ろうと思うのに、なんとなくで帰国の知らせを兄任せにしてしまったのも良くなかった。
 早く会って謝りたい。そう思ったとき、ふと目に入ったものがあった。
 この部屋にはちょっと馴染まない。ソファにちょこんと座って、こちらを見ている。
「テジトッキ(ブタうさぎ)だ!」
 嬉しくなってぬいぐるみを手にとり、その顔を眺めた。きょとんとした小さな目がこちらを見ている。
 「お前ここにいたんだ。いいねぇ」
 私の代わりにずっとファン・テギョンssiのそばにいたの?
 ミニョは心の中で尋ねながら、ぬいぐるみの頭を撫でた。






 聖堂前の広い庭。背の低い庭木の地面に近い場所には、すでに夕方の闇が潜みはじめている。植え込みを鳴らす風と聖人像とを後ろに見送りながら、テギョンは足早に聖堂を目指した。
 ミナムがなんの目的でミニョを隠すのかは分からない。それよりも今はミニョの顔を見るのが先だ。ミナムの思い通りになるのは腹立たしいけれど、それも後でいい。そう思って、ふと自分はあの日を繰り返しているのだと気がついた。
 理由や理屈は後でいい。いや、なくても構わない。ただ早く彼女にたどりつきたい。あんな必死な気持ちは生まれて初めてだったから、もう二度とあんなに必死な気持ちになることはないとさえ思っていた。
 けれど、また今日繰り返している。

 聖堂が見えてきた。その前に立っているマリア像の下に人影を見た。
「…院長様!」
 テギョンはその人に駆け寄った。院長は彼の姿を認めるとゆっくりと頭を下げて、微笑んだ。
「ジェンマの星、ですね。お久しぶりです」
「ええ、お久しぶりです」
 テギョンも頭を下げた。
「お元気そうですね。今日もジェンマを迎えに?」
「!アイツ、ここにいるんですか?!今どこに?」
「…あちらの方でみかけましたが」と院長は聖堂の扉を指した。
「ありがとうございます!」
 テギョンはもう一度彼女に頭を下げると、聖堂の重い扉に手をかけた。

 礼拝堂の少しほこり臭い、しかし懐かしいような匂い。
 テギョンの後ろで扉が軋む音を立てながらゆっくりと閉まった。薄暗い祭壇近くにまた人影が見え、奥のドアへと消えていった。テギョンはさらに追って扉を開けた。
 行き止まりだ。狭い廊下が目の前で終わっている。ただすぐ横に二つ、木のドアが並んでいた。
「誰かいますか」
 テギョンは呼んでみる。すると奥のドアの中からかすかに物音がした。そちらのドアをノックしてみるが、返事はない。ただ確かに人はいるようだ。
「コ・ミニョ、いるのか?」
 やはり反応はない。テギョンは仕方なくもう一方の部屋のドアを開けた。壁に向かって小さな木の椅子が一つ置かれいる。
 映画などでしか見たことがなかったが、多分告解室というやつだろう。つまり信者が神父に懺悔をする場所だ。二つの部屋の間の壁には声のやりとりをするための小さな穴が開けられている。テギョンは向こうが見えないかと腰をかがめて穴を覗き込んだが、いかんせん音取りのためのもので小さすぎる。人影さえ認めることはできない。
「どなたかいらっしゃるのでしたら、返事をしてください」とテギョンが言い終わる前に、携帯にメールが届いた。その差出し人に目を見張る。ミニョからだった。

『約束はもうお忘れになりましたか?』

 思わず、見えもしないのに壁の方を見た。一瞬、ほんの一瞬だけ本気で壁を突き破ってやろうかと思う。その時、再び携帯電話が鳴った。今度は音声着信だ。『コ・ミニョ』と確かに表示されている。
「…コ・ミニョか?」
「…」
「なにか言え」
 壁の向こうからも、電話からも声は聞こえてこない。
「なんでもいいから、言ってくれ。この間のことを怒ってるならそれでもいい」
 やはり答えはなくテギョンは小さく息を吐き、低い天井を見上げた。
「あれは…俺が悪かった。怒鳴るつもりはなかったんだ。ただ心配で」言いかけて、違うとテギョンは思う。心配なんて言葉は軽すぎる。もっと切迫した気持ちだ。もうこれ以上恋しさを溜めておく深度がないから、早くそう言ってしまえと心が警鐘を鳴らしたのだ。あふれてしまうから早く、と。

「…もう離れているのはうんざりだ。俺の知らないところでお前になにかあったらと、考えるのもうんざりだ。お前は約束を守れというが、俺だってそうしたい。今まで言えなかった分が山になって息がつまりそうな俺はどうしたらいい?」
 
 小さなつぶやきでも聞き逃さないよう、痛いくらいに携帯電話を耳に押し付けながらテギョンは続けた。

「これからは毎日言う。お前が聞きたいと言う時に言う。いつでも言うから」

 だから顔を見せろ。そう言い終わると、突然電話は切れ、壁の向こうでドアの開く音がした。テギョンも急いで出ようとドアノブに手をかけたが、鍵がかかっているようではないのにドアが動かない。
 変だ。
 何度か押してみると隙間程度にドアが開いた。足元の方に麻袋のようなものがのぞいている。これが重しになっているようだ。テギョンは肩でドアを押しあけて出来た隙間から廊下へ出た。
 もう、そこには誰もいない。足元の袋からはわずかに土がこぼれて、床を汚している。
 テギョンはさらに礼拝堂に戻ってみるが、すでにそこにも誰もいなかった。先ほどと同じほこり臭い懐かしい匂いがあるだけだ。
 
 
 テギョンは聖堂の扉を勢いよく開け、外に出た。ほんの10分のあいだに迫った薄い闇がマリア像を白く際立たせていて、焦っているにも関わらずつい見上げてしまう。
「ジェンマのお星様」
 いつのまにか院長がすぐそばに立っていて、彼女しか呼ばない名前でテギョンを呼んだ。
「…院長様!今、コ・ミニョが通りませんでしたか?!」
 彼女はテギョンの様子を見ると、なんだか申し訳なさそうに微笑みを浮かべる。
「聖堂から出て来ませんでしたか?!確かに告解室に誰かいたんですが」
 ますます申し訳なさそうに眉を下げて、院長は言う。
「実はここに来ていたのはミナムなのです。今、走っていったのもあの子なんですよ」
「え?でもさっき、妹の方を見かけたと…」
「ごめんなさいね。ミニョのためだからと、ミナムにそう言うように頼まれたのです」
「…」
 まさか院長に文句を言うわけにもいかず、テギョンは黙った。
 確かにアイツなら重しをして俺の足どめをするくらいのことは良心の呵責なくやりそうだ。しかし、確かにさっきの携帯電話の着信はミニョからだったはず…でも… 
 テギョンの頭の中にいくつもの「でも」と「しかし」が浮かんだ。
 そんな彼に院長は再び「ごめんなさいね」と丁寧に頭を下げてから、言った。
「それに、これをあなたに渡すようにとミナムから言いつかりました」
 院長はテギョンの手首をとり上向かせたてのひらに、冷たい感触のそれを置いた。
「これは…?」
 ごく普通の銀色の鍵だ。
「もう一つ頼まれたことがあります。ミナムからの伝言です」
 院長は畏まって、けれど歌うように言った。
「『手にした鍵で、求めるものを手に入れよ。お前の大事なものは元よりあるべき場所にある。』」
 テギョンは首を傾げる。
 手の中にある鍵に見覚えはない。というか普通、鍵なんてキーホルダーでもついてなければ見分けがつくものではない。
 あるべき場所…?
 ミニョがいるべき場所。閃きというほどではなかったがテギョンの頭にある場所が浮かんだ。そして、まさかと思いポケットから革のキーケースを取り出して確かめる。
「…ない」
 車のキー、家の玄関の鍵。いつもならその隣に並んでいるはずの三つめの鍵が欠けていた。
「コ・ミナムめ。誘拐だけでなく、窃盗まで…」
 テギョンのつぶやきに院長は目を丸くした。
「あの子、そんなことを?」
 テギョンは善良な彼女を安心させるために、にっこりと笑って言った。
「ご心配は要りません。警察につきだしたりはしませんから。それに、どうやら大事なものは見つけられそうです」
「それは良かったです」と言いながらもまだ心配そうにしているので、テギョンはさらに言う。
「告解室の廊下の土はミナムを呼びつけて片づけさせてください」
「ええ」と院長が笑顔になったのを見てから頭を下げた。
「今日は突然お騒がせしました。今度はアイツと2人で伺います」
 ごく自然に「アイツと2人で」と口から出たことにテギョン自身が驚いた。それに気がついたのか今度は院長がにっこりと笑って言う。
「ええ、2人で来てくださいね」
 テギョンは頷いてから彼女に背を向けた。話しているあいだにもまた少し暗くなったようだ。
 
 再び聖人像の前を通って車へ向かう。ふと、そんな気がして振り返ってみるとやはり院長はテギョンを見送っていた。人参とホウレン草の成果か以前よりも少しだけマシになった(ような気がする)視力だ。ぼんやりとはしているが、手を振ってくれる彼女は温かい微笑みを浮かべているように見えた。最後にもう一度下げた頭の後ろの方からミニョの笑顔が思い浮かんだ。それはくっきりと明るかった。















???????????????
逃げ足が速いのはフニマネだけじゃなく、ミナムもですね(笑)



テーマ:韓国ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ - カテゴリー:あいかわらず

21 : 09 : 34 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
<<ライオンの涙(2) | ホーム | あいかわらず(2)>>
コメント
----

ミナム!意地悪すぎですね!

テギョンssiに対して、どんな気持ちを持っているんだろう?
どうして、ここまでする必要があるのかな?

いろいろ考えさせられます~・・マカさん。

けど、ミニョからかかってきたと思って切なくぶちまけるテギョンssiの言葉に胸がキュン☆ときました!

続きが読みたいです!!

いつもありがとうございます!!
by: ひとみ * - * URL * 2009/12/14 * 15:39 [ 編集] | top↑
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://kirinnnn.blog8.fc2.com/tb.php/34-1e2ec4c3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。