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    ※韓国ドラマレビューブログ『若葉マークの韓国ドラマ日記』の別館になりました。それにともない「キリン」改め「マカ」でHNを統一いたします。
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    ■1/7…
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    Sorry, Sorry Answer BY Super Junior
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夕方の雨(1)
2008 / 12 / 01 ( Mon )
 試されているのか。
自室に戻ったシンはタイを緩めながら、深いため息をついた。
 ベッドにスーツの上着を脱ぎ捨てて寝転がり、右腕を大きく伸ばしてみる。その腕に寄り添ってくれる者は、ここにはいなかった。
 本当の結婚式を挙げたのに、永遠の愛を神に誓ったのに、ここに彼女はいない。
 
 先ほど女王陛下に呼ばれ、今日行われた元老院の決定を聞かされた。
 『皇太弟妃、シン・チェギョンの帰国は時期尚早。時勢、世論をしばし見守り、時機を待つべきである』
 腹が立った。尊敬する姉までも一瞬憎く思ってしまったほど、その決定にシンは苛立った。きっと陛下にもそれが分かったのだろう、女王の顔で「今は耐え、あなたの心を国民に示しなさい」と続けた。それから困ったように眉を下げ、姉の顔になって「ごめんね」とも。

 「もっともだ」
 
 天井に向かって呟き、シンは目を閉じた。しごく正論で、国民の手本となるべき皇族ならばそうするべきなのだろう。ずっと、彼女を呼び戻せないわけではないのだから。
 しかしシンは不安になる。時機とは一体いつだろう、と。窓の外の、今はまだ青々と茂る銀杏の葉が、色付く頃だろうか。落ちる頃だろうか。もしかしたら木がすっかり裸になり、初雪の降る頃かもしれない。
 せめて期限を切ってくれたら、と思う。それならば耐えようもあるのだ。彼女を再び、この宮に迎える日を指折り数えて眠るのなら、きっと耐えられる。しかし今のまま、いつ戻るか分からない人を待ち続けていられるほど、自分は強くはない、とシンは思う。
 実際、マカオでのチェギョンの写真を飾っていた写真立てを、昨日引き出しにしまってしまった。見るたびに苦しくて、泣きたくなる。そんな自分が情けなくて嫌いだ。
 写真の中の彼女に「シン君」と呼ばれている気がして。

 「殿下」
 いつのまにかコン内官が、そばに控えていた。
 「明日の予定を確認させていただきたく…」
 「ああ。どうぞ」
 シンは身を起こした。
 「10時より、江南に新設されました小児難病専門病院のご視察。11時半、イギリス大使夫妻の昼食会に招かれております。14時、陛下とご懇談の後、ご一緒に文化財庁官と、国宝認定の件についてお話頂き…16時、このたび着任されたオーストリア大使夫妻がご挨拶に見えますので、こちらも陛下とご一緒に…」
 頷きながら聞く。まだ続く気配の内官の言葉が恨めしくもある、このごろだ。
 シンが皇太子から皇太弟になって、公務が減ったかといえば全くそんなことはない。肩の荷は多少軽くなったが、未だに彼には皇位継承権が残っている。しかし、将来女王陛下が婚姻をし、お子を為せば、継承順位云々よりも、姉とは年近いこともあり、万が一のことでもなければ自分が陛下と呼ばれることはないだろう、とシンは考えていた。

 「19時に陛下、太皇太后様とご夕食ののち、慶福宮前庭改修の件をお話合い頂き」
 「…コン内官」
 「はい、殿下」
 話を遮られても、彼はいつも穏やかに「はい」と答え、シンの声に耳を傾ける。
 「僕にできることは、日々の公務だけだろうか」
 内官の表情がやや曇り、それを見てシンは続けた。
 「不満を言っているのではなくて、チェギョンが…妃が早く戻れるよう元老院にアピールしたい。もっと明確な方法はないのか?」
 言いながら、またこの優しい内官を困らせている、とシンは思った。
 「…恐れながら殿下、女王陛下ご即位の折も元老院は、陛下を支持する者と、皇室廃止を主張する者と2つに割れ、陛下がご即位になった現在も、未だ議論は燻ぶったままにございます。今、チェギョン様を呼び戻されるとなると…申し上げにくいことではありますが、皇室廃止論者の勢いが高まる恐れがあります」

 もっともだ。
 今度は心の中で呟いて、シンは再び天井を見上げた。










~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
このくらいの短い感じで連載していくつもりです。





テーマ:韓国ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ - カテゴリー:夕方の雨

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by: * * * 2013/07/25 * 16:34 [ 編集] | top↑
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