FC2ブログ


全件表示TopRSSAdmin
information
    ※韓国ドラマレビューブログ『若葉マークの韓国ドラマ日記』の別館になりました。それにともない「キリン」改め「マカ」でHNを統一いたします。
    ※お初の方は、まずカテゴリの『お断り&注意』をご一読ください

    ■1/7…
    대미CP更新しました。遅くなってゴメンなさい&今年もよろしくお願いします。

    ■この下に「創作BGM」として好きなK-POPを紹介しています。
    他サイトに飛びます。音量注意
    Sorry, Sorry Answer BY Super Junior
    ----------
    元の曲よりこっちが好き。今年は彼らの全員の名前を覚えることができるでしょうか:D


スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


-- : -- : -- | | page top↑
The Man I Love(4)
2009 / 04 / 21 ( Tue )
 「逃げ出すこと、なかったよね」
 カウルは1人呟いた。
 帰るなり部屋に行ってしまった娘を心配して、「ごはんは?」と母が階下から声をかけた。
 「うん、あとで」
 大きい声で返すとその後は、静かだった。春の風が庭木を揺らすざわめきだけが、聞こえている。
 携帯電話にはイジョンから何度も着信があった。けれども、出てなんと言っていいか分からず、かといって電源を切ってしまうこともできなかった。

 キレイな人だと後姿でも分かった。顔も一瞬見ただけだが、意志の強そうな瞳の光が印象的な美人だった。
 彼の隣がよく似合う人。

 だんだん増してくる不安を振り落とすように首を振ってみる。
 きっとそうじゃない。今も連絡を取り合ってるとか、つきあってるとかそういうんじゃない。
 イジョンの過去の女性関係を気にしていたら、正直きりがないことは分かっていた。だからこそ信じていなければならなかったのに。しきりに親しげに話していた2人の姿が思い浮かんでしまう。
 ぎゅうと目を閉じたときにまた携帯電話が鳴る。今度はメールだった。
 『工房で待ってる。無理なら俺が行く』
 なんの装飾もない文面が少し怖い気もする。多分返事をしなければ、彼は家までやって来るだろう。そしたら親の追及は免れない。でもまだ工房に行ってイジョンに会う心の準備もない。カウルは自分のずるさを感じながら、メールをうった。
 『ごめんなさい。明日連絡します。おやすみなさい』
 パチンと携帯電話を閉じて息をつくと、カウルはベッドに大の字になった。

 イジョンが帰国して、会いに来てくれたこと。今の2人の関係。それだけで満足だなんて嘘だった。自分で思うよりもっと欲ばりで、心の狭い自分を見つけてしまった。
 今日幼稚園でね、と話し始めればこちらを見て時々微笑みながら、相槌をくれながら聴いてくれる。
ろくろを回してるときも、邪魔にしないでそばにいることを許してくれる。
 多分、自分は彼にとって特別ではあると思う。
 
 でも、どんなふうに?

 そう考えると、とたんに不安になってそんな自分が嫌いになる。 
いつの間にか、風のざわめきに代わって、雨音がしていた。ガラス窓を打つ雨は大粒だ。
 明日の土曜日、個展初日は雨降りかもしれない。
 そんな心配をしている自分が少しおかしかった。





 予想に反して翌朝はすっきりと晴れた。
 カーテンを通して入ってくる光が雨上がり特有の眩しさで、部屋を明るくしている。
 目を覚ました時、カウルは自分の図太さに少しだけ幻滅した。いろいろ考えてしまって眠れそうにないと、確かに昨夜は思っていたのに気がついたら朝だったのだ。
 まず携帯電話を開いてみる。
 あれからは着信がなかったようで、時計表示は7時12分。今日は休みだ。いつもならもう1度布団をかぶるところだが、今日はそういうわけにはいかない。
 8時になったらイジョンに電話をしようと決めて、ベッドを抜け出した。

 娘の早い起床に大げさに驚く母親を横目に、カウルは普通に朝食を摂り(このときも少し、自分に幻滅した)、歯を磨いた。
 その間にもずっと、イジョンになんと言おうか考えていた。
 まずは謝るべきか。それとも、笑う?責める…
 多くはない選択肢が、ぐるぐると頭の中を巡ったが結局なにも決まらないまま、自分で決めた8時になった。
 カウルは短縮ダイヤルからイジョンの番号を呼び出すと、電話を耳に当てた。
何度目かのコールの後、「もしもし」とイジョンの声が聞こえて、思わず背筋に力が入った。
 「カウルちゃん?」
 「…先輩、あの、おはようございます」
 「うん」
 イジョンの声はいつもと変わりがないようだった。
 「あの、昨日は…」
 「カウルちゃん、10分で出れる?」
 思いがけない言葉にカウルは「え?」と聞き返した。
 「10分で出かけられる?」
 「あ、はい、大丈夫ですけど」
 「じゃあ今から行く。表通りに出てて」
 「え、え?」
 「それとも家の前に車つけていい?」
 家の門の前に、イジョンのロータスが止まるのを想像してカウルは頭をぶるぶると振った。
 まるでその仕草を見たかのようにイジョンは「じゃあ、表通りで10分後に」と言い、電話は切れた。















~~~~~~~~~~~~~~~~
毎度のことですがお話が進まなくてごめんね。
次回完結の予定です。




テーマ:韓国ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ - カテゴリー:The Man I Love

20 : 47 : 25 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
<<HOME sweet HOME(3) | ホーム | The Man I Love(3)>>
コメント
--管理人のみ閲覧できます--

このコメントは管理人のみ閲覧できます
by: * * * 2009/05/20 * 01:18 [ 編集] | top↑
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://kirinnnn.blog8.fc2.com/tb.php/27-36b70400
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。